皮膚のかゆみ
かゆみ:【そう】痒(そうよう)感。かきたくなるような不快感。
かゆみは体を守る防衛反応のひとつでもある。
《かゆくなる原因》虫刺され、かぶれ、湿疹、炎症、乾燥…、内臓の病気が原因など かゆみの原因は様々です。
《かゆみの治療》
①掻かないようにしましょう。掻くと皮膚を傷つけて症状が悪化しかゆみを増長させてしまいます。
かゆみの悪循環
かゆい→かく→バリアが壊れてしまう→少しの刺激にも過敏になってしまう→悪化(炎症が起きてひどくなる)→
→かゆい→かく→バリアが壊れてしまう→少しの刺激にも過敏になってしまう→悪化(炎症が起きてひどくなる)
②スキンケア:スキンケアとは、皮膚を健康に保つようにつとめることです。皮膚を清潔にし、乾燥を防いでうるおいを保ち、外的な刺激を避けることが大切です。
③薬によるかゆみの治療:病院では、皮膚の状態に合った外用薬(塗り薬)や内服薬(飲み薬)を用いて、かゆみの軽減を図ります。
その際、お医者さんから処方された薬は、きちんと指示に従って使用しましょう。自己判断で勝手に使用をやめてしまうと急激に症状が悪化してしまうことがあります。特に、外用薬は指示された部位や回数などを守りましょう。
2018年12月15日11:12 AM
パッチテストをご検討の方へ
【パッチテストとは?】
くり返す皮膚炎の原因として、金属や化粧品、日用品(シャンプー、ヘアカラー剤、香料、ゴム手袋等)などが関係していないかどうかを調べる検査です。
テスト中、試薬のついたシールを背中に丸2日間(48時間)貼付します。
その間、背中を濡らさないように注意が必要で、入浴、発汗するような運動は控えて頂いています。
(テスト部を濡らさないよう、蒸れないように工夫したシャワー浴や洗髪は可能です。)
そのため、より正確な結果を出すためにも、
これから冬に向けてのシーズンにお勧めしています。
当院では予約で検査を実施しております。
検査の流れは、こちらをご参照ください。
↓ ↓ ↓
なかなか治らない肌荒れ症状でお悩みの方がいらっしゃいましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
2018年11月30日4:33 PM乾癬
《症状》
皮膚が赤く炎症を起こしてる・・・紅斑
表面が銀白色のフケのようなもの(鱗屑)ができ、ポロポロはがれ落ちる・・・落屑
半数くらいに爪の異常・・・爪の異常
《種類》
尋常性乾癬…「尋常性」←ありふれたという意味。乾癬の患者さんの約90%がこの乾癬です。
特徴:頭を含む全身どこにでも数㎝くらいの大きさの紅斑が出現し、鱗屑ができ、ポロポロはがれ落ちる。かゆみは、全くみられない人〜強いかゆみのある人まで個人差があります。
滴状乾癬…若い人に多く、溶連菌感染(扁桃炎)の後などに、水滴ぐらいの大きさ(直径1cm程度)の小型の皮疹が、急に全身に現れます。
関節症乾癬…乾癬の皮膚症状+強い関節痛を伴います。乾癬の患者さんの数%の方にみられます。関節リウマチに症状が似ています。
乾癬性紅皮症…紅斑がくっついて、拡大し、全身にくまなく広がった状態をいいます。
膿疱性乾癬…乾癬の病変に黄色または白色のあわ粒状の膿をもち、高熱や倦怠感があるものをいい、乾癬の中では重症です。厚生労働省難治性疾患克服研究事業の指定難病に指定されています。
*乾癬と似た病気はたくさんありますので、自己判断せずに皮膚科を受診して下さい。
《原因》
乾癬の原因はまだわかっていません。
《できやすい場所》
頭を含む全身のどこにでもできますが、特に刺激を受けやすい肘、膝、お尻、頭などです。
*乾癬のはじまりは、頑固なフケ症だったり、一度よくなってもまた症状をくり返す湿疹など、なかなか乾癬と診断できない事もあります。乾癬のできやすい場所に皮膚の異常がある時は、皮膚科医に相談しましょう。
《治療法》
乾癬は良くなったり、悪くなったりを繰り返すのが特徴です。
乾癬治療法には、外用療法(塗り薬)、光線療法、内服療法(飲み薬)、注射療法の4種類があります。
■外用療法(塗り薬)
皮疹に直接薬を塗ることで治療効果を発揮する薬です。
ステロイド(副腎皮質ホルモン)外用薬:免疫の働きを抑えて炎症を抑える
ビタミンD3外用薬:皮膚の細胞に働きかけて異常な増殖を抑える
■内服療法(飲み薬)
中等症から重症の比較的症状が重い乾癬に用いられます。時に副作用が強く起こることがありますので、定期的に検査が必要です。
■光線(紫外線)療法
■注射療法(生物学的製剤による治療)
*当クリニックでは、外用療法、内服療法の治療を行っております。
2018年11月15日2:40 PM頭皮のフケ・痒みでお悩みの方へ
◎毎日シャンプーしてもフケがとまらない。
◎ついつい頭をかいてしまう。
◎頭皮がベタベタする。
◎頭皮が赤くなっている。
◎頭のニオイが気になる。
このような症状でお悩みの方はいらっしゃいませんか?
フケの原因は乾燥、脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎など原因は様々ですが、
今回は脂漏性皮膚炎についてご紹介します。
《脂漏性皮膚炎とは?》
皮脂の分泌物が多い部分(頭、顔、ワキの下、胸など)に赤く炎症をおこして、
かゆみを伴う疾患です。
発症には、誰の皮膚にも存在する常在菌で、「マラセチア菌」というカビの一種が関わっているといわれています。
普段は無害ですが、皮脂や汗などが増えると急激に増殖し、症状をひきおこします。
他にも、マラセチア菌が増える原因として、
油分や糖分の多い食事、睡眠不足、ストレス、紫外線などがあげられます。
フケや痒みがこの疾患でおこっている場合、
●頭がベタベタして湿っぽい。
●フケがかたまりになって落ちる。
●頭皮にフケが貼りつく。
という特徴があります。
《治療法は?》
炎症を抑えるステロイド外用薬、抗真菌薬で治療していきます。
強いかゆみがある時は、かゆみを抑える内服薬、また、皮脂分泌をコントロールする作用が期待できるビタミンB群の内服薬を使う事があります。
《家でできるケアは?》
◎シャンプーは低刺激のもの、または菌の増殖を抑える効果のあるシャンプー
(当院でサンプルを用意しております)を使用し、毎日洗いましょう。
◎シャンプーする際は、爪を立ててゴシゴシ洗うのは皮膚が傷つくので禁物です!
◎指の腹でやさしくマッサージするように洗い、すすぎ残しのないようにしましょう。
◎食事は規則正しく、ビタミン群を多く含む食品(豚肉、ほうれん草、牛乳、レバー、椎茸など)を摂るように心がけましょう。
◎アルコール、脂肪分の多いものはできるだけ控えましょう。
◎ストレスを避け、睡眠をしっかりとりましょう。
夏〜秋の花粉症
すっかり秋めいてきたと思ったら、もう10月なんですね。
空気も乾燥してきましたが、肌の調子はいかがですか?
夏から秋にかけての花粉症はご存知でしょうか
「花粉症」と聞いたら「春にでる症状ですよね」「スギ、ヒノキだけ」と、思われている方が多いです。しかし通年さまざまな、花粉が飛散しています。例えばイネ科の植物ですとカモガヤ、オオアワガエリなどの飛散時期は5〜8月。キク科の植物ですとヨモギ、ブタクサなどの飛散時期は8月〜10月です。
花粉症の症状で、くしゃみ、鼻みずなどの鼻症状、目の痒みなどのほかにも皮膚のかゆみでお困りではありませんか?特に露出している部分で上まぶた、頬、あご、首などに発症しやすいと言われています。
ご自身の症状が何が原因で起きているのかを知る事で、生活環境を整えることができ早めに対処することができます。
当クリニックでも健康保険内でのアレルギー検査もできますので、ご相談ください。
2018年10月5日10:40 AM花粉症の方におこりやすい!?口腔アレルギー症候群(OAS)とは
果物や野菜を食べた時に、口の中や喉にイガイガした違和感や痒みが出たことはありませんか?
これは口腔アレルギー症候群(OAS)といい、花粉症との関連が指摘されている食物アレルギーの一つです。
《主な症状》
摂取後数分〜15分以内
口唇や口の中、喉のかゆみ、しびれ、腫れ
《まれにおこる症状》
摂取後30分以内
じんましん、まぶたの腫れ、重篤な場合はアナフィラキシーショック
《原因》
果物や野菜に含まれるアレルギーを起こす原因物質(アレルゲン)が口の中の粘膜に触れることで起こるアレルギー反応で、体内のIgE抗体(アレルギー物質に対する抗体)が関係しています。
また、OASは花粉症に合併することがあるといわれています。
果物や野菜のアレルゲンは、花粉のアレルゲンと構造が似ており、
IgE抗体が構造の似たアレルゲンと反応するためです。
これを「交差反応」といい、花粉の種類によって原因となる食物が変わってきます。
花粉症があり、なおかつ果物や野菜を食べた時に症状が出る場合、
原因を特定するために当院では採血によるアレルギー検査をおすすめしています。
(1ヶ月につき13項目まで保険適応で検査が可能です。)
あらかじめ自覚症状がおありの方は、
診察の際に次のような項目に対してわかる範囲で教えてください。
◎花粉症、または以前に花粉症の検査をし、陽性だった項目があるか。
◎どの果物、野菜を食べた時に症状がでたか。
◎加熱、加工したものでも症状がでるか。
◎症状がでるまでの時間、でた部位はどこか。
症状に心当たりのおありの方、お困りの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
2018年9月15日9:54 AM
水虫薬、正しく使えていますか?
夏場に多く発症する「水虫」
薬を使っている間は良くなるけれど、やめるとまた症状がでてしまう…
患者さまの中には、このように症状をくり返してしまう方もいらっしゃいます。
多くの場合、薬が正しく使用できていないケースがあるようです。
そこで、今回は正しい塗り方についてご紹介させて頂きます。
①両足に広めに塗る。
水虫(白癬菌)は症状の所はもちろん、実は見えている患部よりずっと広い所にも潜んでいます。
そのため、症状のある所だけを治しても、しばらくするとその周辺に症状がでてきます。
自覚症状がない所まで広くまんべんなく塗る事が大切です。
足の裏を中心に広くすき間なく、
足の指の間、爪のまわり、足の側面、アキレス腱の周囲も忘れず塗りましょう。
また、片足しか症状がなくても、薬は両足に塗りましょう。
床をもう片方の足で踏むため、両足に菌がいると考えられるからです。
②適量を塗る
片足の1回分の目安は、チューブから人差し指の先〜第一関節の長さまで出した量となります。
10gチューブ入りの場合、両足に1日1回塗ると大体10日で使い切るのが目安です。
すり込むように塗るのは皮膚の刺激になりますので禁物です!やさしく広げるように塗りましょう。
③お風呂上がりに塗ると効果的!
お風呂上がりは皮膚が清潔で、角層がやわらかくなっているので、薬が浸透しやすい状態になっています。
④症状がなくなってから最低2ヶ月は根気よく塗る。
薬を塗り始めて約1ヶ月で症状は軽快します。
ただ、この段階では、皮膚の奥の角質層の菌が完全になくなっていません。
角質層に潜んでいる菌を追い出すには2ヶ月程かかるため、
完治させるためにはその間毎日薬を塗り続けることが大切です。
医師から許可がでるまでは根気よく塗り続け、今年こそ厄介な水虫を退治しましょう!
2018年8月28日4:33 PM『とびひ(伝染性膿痂疹)』
「とびひ」とは、正しい名前を『伝染性膿痂疹』。子どもに多い皮膚の病気で手足や顔に水ぶくれができます。水ぶくれが破れてジュクジュクしたり、カサブタになったりします。
とびひになったところを触った手でほかの場所を掻いたり、水ぶくれの液がほかの子についたりすると、飛び火して全身に広がったり、ほかの子にうつしたりしてしまうので注意が必要です。
とびひには2種類あります。水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん)水ぶくれができるもの。水疱性膿痂疹は、黄色ブドウ球菌が原因で、乳幼児・小児に好発し、特に初夏から真夏に多く発症します。虫さされやあせも、擦り傷の部位をひっかいて、感染を起こすことが多いのです。とびひの多くはこのタイプです。
痂皮性膿痂疹(かひせいのうかしん)かさぶたができるもの。痂皮性膿痂疹の原因菌は溶連菌の一種のA群β溶血性連鎖球菌です。痂皮性膿痂疹はアトピー性皮膚炎などに合併することが多く、急速に発症します。季節には余り関係なく、小児より成人に多く見られます。アトピー性皮膚炎の患者さんは皮膚のバリア機能が低下しており、とびひにかかりやすいので注意しましょう。
※バリア機能:外からの刺激や有害物質から体を守ったり、体内の水分が外に逃げていかないようにする働き。
自分の病変を悪化させたり、他人にうつす恐れがありますので、プールや水泳は完全に治るまでは禁止です。(これの点に関して、日本臨床皮膚科医会、日本小児皮膚科学会が共同で統一見解を出しています。)かきむしったところの滲出液、水疱内容などで次々にうつります。プールの水ではうつりませんが、触れることで症状を悪化させたり、ほかの人にうつす恐れがありますので、プールや水泳は治るまで禁止して下さい。
2018年8月7日3:27 PMハチに刺されてしまったら...
学生さんは夏休みも始まり、いよいよ夏のレジャーシーズンに入りました。
バーベキューやキャンプ、公園や山など、
夏のアウトドアを楽しみにされている方も多いかと思います。
そんな中、夏のレジャーで気をつけたいのが虫刺されです。
蚊、ブユ、ダニなど様々ですが、
今回は応急処置の必要なハチ刺されについてご紹介いたします。
ハチに刺された時の症状は大きく分けて2種類あります。
《局所症状》
ハチの毒そのものへの反応で、刺された周囲だけに症状が出るもの。
刺された所に激痛が走り、その部分を中心に大きく赤く腫れます。
痛みは数時間〜1日でとれますが、痒みを伴うシコリが1週間程残ります。
《全身症状》
ハチ毒に対するアレルギー反応。
ハチの毒にアレルギーがあると、全身のじんましんや痒み、吐き気、動悸などが起こる事があります。
重症になると、刺されてから数分〜15分以内に呼吸困難、さらに意識障害や血圧低下などのショック症状がおこります。
ショック症状が出た場合は、治療が遅れると命にかかわる事があるので、速やかに救急車を呼び、急いで病院へ行きましょう。
〜局所症状のみだった場合〜
⑴ハチの針が残っている場合は、ピンセットなどで抜く。
⑵患部を流水でよく洗い流し、手で毒を絞り出す。
⑶ステロイド外用薬、抗ヒスタミン薬を塗る。
⑷患部を保冷剤やアイシングで冷やす。
⑸腫れや痛み、痒みなどの症状が続く時は、皮膚科を受診する。
なお、ハチの毒にアレルギーがあるかどうかは、当院では血液検査で調べることが可能です。
ハチに刺された直後は正しい結果がでないため、刺されて1ヶ月以上たってから実施します。
結果は1週間後にわかります。
お心当たりのある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
汗疹(あせも)
あせも(汗疹)って何?
「あせも」は、汗腺が詰まって発汗が妨げられ、汗が皮膚にたまることで起こる疾患です。
あせもは様々な原因で汗腺が詰まり、汗がうまく体外に排出できなくなる事で発症します。
汗を吸った衣服をそのまま着用し続ける事で汗腺を塞いでしまい、接触部分にあせもを発症する事もあります。
襟周りやベルトの締め付け部分は特に通気性が悪く、あせもができた場合はこすれて悪化もしやすいです。
身体の中では、頭や額など毛が密集して蒸れやすい部分や、首・関節の内側などの部位は汗が乾きにくくあせもを発症しやすくなっています。
夏は汗をかきやすくあせもが発症しやすい時期ですが、冬であっても暖房の効いた屋内などで汗をかく場合は発症する場合があります。
また、風邪などの病気で熱が出ている時や運動で大量に汗をかいた時も、あせもができやすい状態です。
汗疹の種類
・水晶様(すいしょうよう)汗疹
小さな水泡が多発しますが、かゆみや痛みなどの症状が無く1日~数日で消えることが多い。
おもに乳幼児の顔にできることが多いが成人でも発熱時に発症することがあります。
・紅色(こうしょく)汗疹
赤い丘疹(きゅうしん)が多発し、軽いかゆみや軽い痛みを伴っていることがあります。また、掻いてしまうと細菌が入って「とびひ」になり、それが体のあちこちにうつって広がったりします。
・深在性(しんざいせい)汗疹
皮膚色の扁平に隆起した丘疹(きゅうしん)が多発します。
深在性汗疹は繰り返し高温にさらされることにより現れます。あせもは様々な原因で汗腺が詰まり、汗がうまく体外に排出できなくなる事で発症します。
汗疹(あせも)の予防
清潔に保ち、汗をかいたらすぐに拭く、シャワーを浴びる、通気性の良い肌着にするといった対策をしましょう。ただし石けんの使いすぎにより、肌のバリア機能が低下しないように気をつけましょう。
アトピー性皮膚炎などを患う人は汗をかいて放置しておくと皮膚炎が悪化しやすいので気をつけましょう。
また、あせもと間違える可能性がある夏の皮膚の病気にはマラセチア毛包炎があります。カビが原因で毛穴をふさぎ炎症を起こす。これにステロイド入りの塗り薬などを塗ると悪化することがあります。薬を塗っても長引く時には専門科医を受診してください。
2018年6月28日3:11 PM
お肌のトラブルから美容のお悩みまで、
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