低温火傷
毎日厳しい寒さが続いていおり、手足の冷たさを強く感じる季節ですね。
手足(特に足)が冷たいとなかなか寝付けない方もおられるのではないでしょうか。
そんな時に重宝するのが湯たんぽや電気アンカなどなど!
しかし、安全に使用をしないと、長時間皮膚に接触していることにより「やけど」になってしまうことがあります。
「低温やけど」の場合は、必ずしも高温のものが原因で起こるわけではありません。
気がついたらやけどが進行していた、という状態になりやすいので注意が必要です。(ほんのりと温かいものでも注意が必要です。)
低温やけどは、思った以上に皮膚の深部にまで及ぶやけどになりやすいです。
また、あとも残りやすいので早めの治療をお勧めします。
特に低温やけどになりやすいのは、スネ、くるぶし、かかとなどの脚です。
他の部位よりも知覚が鈍いことと、血行が悪い場所だからです。
*やけどに気づいたらすぐに皮膚科を受診してくださいね。
2021年1月12日4:00 PMヘアカラー剤によるかぶれにご注意を!
ヘアカラー剤を使用して、頭皮がかゆい、ピリピリする、赤くなるなどの地肌のトラブルを起こした経験はありませんか?
このような症状は、染毛6時間後〜半日後より出始め、48時間後にアレルギー反応が最もひどくなります。
症状がひどい場合は
・顔全体、まぶたが腫れる
・頭皮から液が滲み出る
・ヘアカラー剤やすすぎ液がついた首筋、耳の後ろ、顔、生え際もかぶれる
などの反応が出ることもあります。
これらの反応は、ヘアカラー剤に配合されている酸化染料(パラフェニレンジアミンなど)のアレルギーが考えられます。
市販のおしゃれ染めや白髪染めのヘアカラー剤にはこの成分が含まれています。
これまで何度も使用して問題なかった方も、ある日突然アレルギー反応が現れる事があります。
かぶれと気づかなかったり、また、症状が軽かったり、治ったからとその後も使用をくり返すと、次第に症状が重くなります。
突然に重篤なアレルギー反応(じんましん、呼吸困難、血圧低下など)が起こる事もあり大変危険です。
かぶれ症状を経験された方は、次回からも必ずかぶれますので、今後絶対にヘアカラー(酸化染毛剤)を使用しないでください。
ヘアマニキュアなど、アレルギーを起こしにくい別の方法を選びましょう。
◆◆アレルギー症状がでたら◆◆
まずはヘアカラーを今後使用するのをやめて、すぐに医療機関を受診しましょう。
処置が遅れると症状が長引くことがあるので、早く治療を開始する必要があります。
ステロイド剤の外用、抗アレルギー剤やステロイド剤の内服などで治療していきます。
また、当院では酸化染料(パラフェニレンジアミン)アレルギーかどうかを判断するため、パッチテストも行っております。
症状に心当たりがあり、今後ヘアカラー剤を使用していいか不安な方は、一度ご相談ください。
2020年12月28日12:49 PM粉瘤(アテローム)
粉瘤(アテローム)とは
皮膚腫瘍の一種です。また、アテロームとも呼ばれています。何らかの理由により、毛穴の一部が内側にめくれて袋状の構造物となり、その中に角質や皮脂が溜まり徐々に成長していく病気です。膨らんだしこりの中央に、黒い点の開口部があるのが特徴です。
放置しておいても命にかかわる病気ではありません。しかし、炎症を起こしてしまいますと痛みを伴います。抗生剤の内服で落ち着く場合もありますが、時には溜った膿を出す外科的処置が必要になることもあります。
粉瘤は残念ながら自然治癒は基本的に考えにくいとお考え下さい。
*当クリニックにおける処置*
「炎症性粉瘤」
・腫れあがって痛みがある場合は、切開して膿やたまった内容物を排出させ、痛みを楽にする治療になります。
・完全に摘出をご希望される場合は、後日化膿症状が完全に治まってから切除を行います。部位や状態、あとはご希望によっては大きい病院をご紹介させていただきます。
2020年12月9日10:18 AM口唇ヘルペスをくり返す方へ
◆口唇ヘルペスとは?◆
口唇やその周りにピリピリ・チクチクといった違和感や痒みを感じた後、
痛みを伴う水ぶくれができる病気です。
「単純ヘルペスウイルス」というウイルスによる感染で起こります。
風邪の時、疲れやストレスが溜まっている時など、免疫が下がっている時に症状がでます。
一度感染すると、治った後も生涯にわたって神経に潜伏します。
普段は免疫によって抑えられているため症状は出ません。
免疫が低下した時に、くり返し再発する特徴があります。
◆治療法◆
抗ヘルペスウイルス薬の外用薬や内服薬を用いて治療をすすめます。
この薬はウイルスが増殖している時に効果を発揮するため、
症状が出たら早めに使い始めることがとても大切です。
◆口唇ヘルペスをくり返す方へ◆
これまでの治療は、症状がでてから抗ウイルス薬を5日間内服するというものでした。
症状がでてすぐに内服が開始できれば軽度で済むのですが、
なかには忙しくてすぐに受診できない方もいらっしゃいます。
そこで最近、再発性のヘルペス用に、あらかじめ決められた処方薬を処方し、
症状が出たらすぐに内服して頂くという治療法が保険適応となりました。
~対象となる方~
◎再発の症状をご自身で正確に判断できる方
◎年間3回以上口唇ヘルペスをくり返す方
◎初期症状出現後6時間以内に服用できる方
上記の条件に合う方で、医師が必要性を判断した上で処方しております。
再発に備えてあらかじめお手元に薬を用意できるので、
お忙しくてすぐに受診できない方、症状が悪化する前に早く治したい方は一度ご相談下さい。
2020年11月27日11:22 AM
心配なホクロありませんか?
【ほくろとは】
色素性母斑もしくは、母斑細胞母斑と呼ばれている良性の母斑細胞(ほくろ細胞)の集まりのことです。生まれつきのものと成長途中で現れてくるものがあります。茶色や黒の小さなしみや隆起として体のあちこちにできます。
ほくろと似たような外見をもつ皮膚病もあり、その中には悪性のものもあり注意が必要です。
ほくろに似た外見をもつ皮膚の病気には、ほくろのがんと呼ばれるメラノーマの他に脂漏性角化症・基底細胞がん・血管腫などもほくろと間違われることがあります。他にも皮膚繊維腫などの良性のできものや、有棘細胞がんなどの悪性のできものがほくろみたいにみえることもあります。
ダーモスコープ(拡大して皮膚を観る器具)という小型の器具を使い,詳しく観察します。しかし、ダーモスコピーでも100%確実な診断はできません、さらに精度の高い最終診断は皮膚を切除し病理診断となります。
例えばこの様な症状はございませんか・・・
- ほくろの色が変わった
- ほくろが急に大きくなった
- ほくろが急に盛り上がった
- ほくろがジュクジュジュしたり、しこりのようなものができた
*ご心配がございましたら一度皮膚科を受診ください。
2020年11月10日10:49 AM
頻回な手洗い・消毒による手荒れ対策
秋になって次第に空気も乾燥し、手荒れが気になる季節となりました。
さらに今年は、新型コロナウイルス感染予防として手指の消毒や手洗いの回数が増え、手荒れでお悩みの方が増えています。
石けんやハンドソープによる手洗いは、汚れだけでなく、バリア機能として働く皮脂膜や皮膚のうるおい成分まで洗い流してしまいます。
また、アルコール消毒剤も皮膚のうるおいを奪い、乾燥させてしまいます。
この状態が続いてしまうと、手荒れやひび割れを引き起こす原因となります。
引きつづき感染予防のために手洗い消毒は必要な状況ですが、毎日の事だからこそ気をつけたい手荒れ予防のポイントについてご紹介します。
◆◆手洗い・アルコール消毒で気をつけること◆◆
◎肌にやさしいものを選ぶ。
「低刺激」「敏感肌用」「保湿剤配合」などの記載があるものを選ぶ。
◎手洗い時は水を使う。
お湯を使う機会が多いと、皮脂が奪われてしまうため、なるべく水で洗うようにしましょう。
◎手洗い時は泡でやさしく洗い、泡が残らないようにしっかり洗い流す。
◎拭く時はこすらずにやさしく、水分を残さないようにしっかりと拭きとる。
濡れたままにすると、皮膚の水分まで一緒に蒸発してしまい、より乾燥させてしまいます。
◎手洗い・消毒の後は保湿剤をこまめにたっぷり塗る。
保湿成分を補い、皮膚表面から失われる水分を皮膚にとどめる作用があります。
塗り方によって効果が変わりますので、正しく使いましょう。
◆◆正しいハンドクリームの塗り方◆◆
①手洗い・消毒した後すぐに塗りましょう。
②効果の出る量をしっかり使いましょう。
チューブタイプのハンドクリームなら、人差し指の先から第一関節まで(約2㎝)(0.5g)の量が両手塗るのに必要です。
塗った後、肌にティッシュペーパーがくっつくぐらいが目安です。
少ないと摩擦で肌を傷つけてしまいます。
③クリームをとって手のひら全体に行きわたらせながら、両手を合わせて温めます。
温める事でクリームの伸びがよくなり、また、浸透しやすくなります。
④手の甲全体になじませます。
⑤指の付け根から螺旋を描くように指先へ1本ずつ丁寧に握るように塗ります。
特に爪周りは乾燥しやすいので念入りに塗りましょう。
手洗い・消毒する時にしみて痛い、市販のハンドクリームを使ってもなかなか改善しないなど、お困りの方はどうぞお早めにご相談ください。
2020年10月30日12:07 PM
アレルギー検査(パッチテスト)
パッチテストは、金属アレルギーなどかぶれ(アレルギー性接触性皮膚炎)や薬剤アレルギーなどの遅延型アレルギーの原因を探る検査です。試料を直接皮膚に貼り、48時間後、72時間後、7~8日後に判定します。
当クリニックではパッチテストパネルs(24種類の試料)を使用した検査を行っております。
年間通していつでもできますが、夏は汗をかくためにうまく判定できなくなることが多いので、汗をかく季節は避けたほうがよいです。そうしますと、涼しくなってきた秋頃からが最適ではないかと思います。
検査可能なアレルゲンは下記、記載の試料です。
1 | 硫酸ニッケル | 金属 | 13 | p-tert-ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂 | 樹脂 |
2 | ラノリンアルコール | 樹脂 | 14 | エポキシ樹脂 | 樹脂 |
3 | フラジオマイシン硫酸塩 | 抗生物質 | 15 | カルバミックス | ゴム硬化剤 |
4 | 重クロム酸カリウム | 金属 | 16 | 黒色ゴムミックス | ゴム老化防止剤 |
5 | カインミックス | 局所麻酔剤 | 17 | イソチアゾリノンミックス | 防腐剤 |
6 | 香料ミックス | 香料 | 18 | 陰性対照 | |
7 | ロジン | 樹脂 | 19 | メルカプトベンゾチアゾール | ゴム硬化剤 |
8 | パラベンミックス | 防腐剤 | 20 | パラフェニレンジアミン | 染料 |
9 | 陰性対照 | 21 | ホルムアルデヒド | 防腐剤 | |
10 | ペルーバルサム | 樹脂 | 22 | メルカプトミックス | ゴム硬化剤 |
11 | 金チオ硫酸ナトリウム | 金属 | 23 | チメロサール | 水銀化合物 |
12 | 塩化コバルト | 金属 | 24 | チウラムミックス | ゴム硬化剤 |
*お気軽にご相談ください。
パッチテストの方法←ご参照ください。
2020年10月14日4:01 PM
足の爪、正しく切れていますか?
・爪を切った後に歩くと爪先が痛む。
・爪が伸びてくると皮膚へ食い込んで痛む。
・爪が隣の指の皮膚に当たって傷つき痛む。
・爪の形が内側へ丸く変形して歩くと爪先が痛む。
皆様のなかに、このような症状でお悩みの方はいらっしゃいませんか?
これらは間違った爪の切り方から引き起こされている可能性があります。
爪の角を短く落としてしまうと、むき出しになった皮膚が少しずつ盛り上がってしまい、後から生えて来た爪がその部分を刺激して痛みが出てしまいます。
当たって痛いからとさらに角を切り落としてしまうと、伸びてきたところでまた皮膚が刺激を受けて痛み出す…
この繰り返しが陥入爪や巻き爪になる大きな原因です。
一度爪のトラブルを起こしてしまうと、治すのにも時間がかかります。
トラブルを招く前に足の爪の正しい切り方を覚えて、予防につなげていきましょう。
《正しい足の親指の爪の切り方》
◎できるだけ入浴後、爪が柔らかい時に切りましょう。
◎爪が割れないように端から少しずつ切りましょう。
◎爪の先端が四角い形になるように切りましょう。
◎爪の先端が親指と同じ長さになるように切りましょう。
◎爪の両角を短く切り落とさないよう注意しましょう。
また、足の爪に負担のない靴選びも大切です。
圧迫の少ない、ご自身の足の形にあったものを選びましょう。
◎当院では、足の親指の巻き爪に対して、自費診療で矯正器具(巻き爪マイスター)を用いた矯正治療も行っております。
ご質問などございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
2020年9月26日1:27 PM秋のアレルギー
少しだけ朝晩が秋らしさを感じるようになりました。
秋の花粉症
秋の花粉症の原因として多いのは、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラなど草の花粉です。
ブタクサとヨモギはキク科、カナムグラはアサ科の植物。
これら草の花粉は、スギやヒノキのような樹木の花粉と違って遠くまで飛ぶことはなく、 飛距離はせいぜい数メートルですが、ごくごく身近なところにあるため、うっかり近づいてしまうと花粉を浴びてしまいます。
ブタクサは秋の花粉症の代表的な植物です。(1961年に日本で最初に報告された花粉症はスギではなくブタクサです)
ブタクサの花粉は午前中に飛散します。
秋花粉の飛散期間
ブタクサ、ヨモギ、カナムグラの花粉が飛散する期間は、8月から10月
秋はハウスダストも増える季節
家の中で症状が強くなるような場合は、花粉症ではなくハウスダストの可能性もあります。
ハウスダストには、室内のホコリやダニ(死骸も)、ペットの毛、人の髪の毛、フケ、カビなどが含まれます。
夏の暑い時期に繁殖するダニは、秋になると死んでしまいますが、その死骸は小さく非常に軽いので、人の動きや空気の流れによって舞いあがります。
それがアレルギー症状を引き起こす原因になります。(鼻水、目のかゆみ、皮膚のかゆみなど)
◇治療◇
・症状に合わせて内服、点眼、点鼻薬を処方します。(皮膚科でも点眼・点鼻薬の処方が可能です)
・アレルギー検査も行っていますので、お気軽にご相談ください。
秋はダニアレルギーにご注意を!
まだまだ残暑が厳しい毎日ですが、いつの間にかセミの声も聞こえなくなり、少しずつ秋の気配を感じる季節となりましたね。
秋になると、くしゃみや鼻水、目のかゆみ、喘息などのアレルギー症状がでてつらい…
このような場合、まず秋の花粉を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
もちろん花粉症も増える時期ですが、もう一つ、秋こそ注意して頂きたいのが「ダニアレルギー」です。
ダニアレルギーと聞くと1年中あるイメージですが、夏~秋にかけてダニアレルゲン量が増えることがわかっています。
◆秋にダニアレルギーが増える理由◆
ダニアレルギーは、生きているダニではなく、その死がい、フンが原因となります。
ダニは梅雨時~夏にかけて発生のピークを迎え、夏の終わりに死んでいきます。
秋にダニアレルギーが発症しやすくなるのは、夏に大量のダニが出したフンとその死がいが増えるためです。
また、涼しくなって湿度が下がることで、フンや死がいは乾燥して粉々になり舞い上がります。それらを吸引することでアレルギーを引き起こしてしまいます。
◆ダニアレルギーの症状◆
・アレルギー性鼻炎:くしゃみ、鼻水、鼻づまり
・アレルギー性結膜炎:目のかゆみ、充血、ゴロゴロする違和感
これらに加えて、
・喘息:咳、息苦しさなど
・アトピー性皮膚炎:皮膚のかゆみ、湿疹など
を引きおこすことがあります。
◆ダニ対策◆
《寝具》
家のなかで最も対策が必要なのが寝具です。
まずはダニのフン、死がいを除去することが重要です。
可能なら布団の丸洗い洗濯をしたり、こまめに掃除機をかけることがオススメです。
布団乾燥機やコインランドリーの乾燥機はダニを死滅させるには有効ですが、その後に掃除機をかけることもセットで行いましょう。
また、防ダニ機能やアレルギー対策を施した布団を使用するのもよいでしょう。
《掃除》
ダニはヒトの角質片やフケ、カビ、ホコリなどをエサにしているため、
掃除機を使って部屋の掃除をこまめにしましょう。
《換気》
室内の温度や湿度が上がり過ぎないよう、室内から押し入れ、クローゼットまで定期的に換気をしましょう。
空気清浄機を使うと、空気中のホコリなどの浮遊物も除去することができます。
この時期にアレルギー症状が悪化してしまう方へ、
ダニアレルギーか、それとも花粉など他に原因があるのかを調べるために、当院では血液検査も実施しています。
もしアレルギーがあった場合、薬の使用、生活の工夫で症状の改善に役立てることができます。
お困りの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
お肌のトラブルから美容のお悩みまで、
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